地縄確認(配置確認)

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けーいちです。 先日行った地鎮祭の後に、併せて地縄による配置確認が行われたので、その内容について紹介します。

 

こんな人にオススメ
  • 地縄確認(配置確認)について知りたい方
  • ヘーベルハウスでマイホームを建てようと思っている方
  • 間取りプランを検討中の方

 

 

地縄確認(配置確認)とは

地縄確認とは、これから建物を建てる実際の土地に、ビニール紐などで建物の位置を示し、施主がその認識に間違いがないか最終確認をするものです。

実際に我が家での確認について、下記の「地縄確認記録書」を見ながら確認していきました。

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主に確認をしていった内容は下記の通りです。

  • 隣地境界
  • 建物の配置
  • 建物を配置する高さ
  • その他変更予定の事項

隣地境界と配置確認

隣地境界の確認については、基本的に土地を購入する際にも同じような説明を受けていました。しかし、土地購入時から既に4ヶ月ほど経っており、また土地購入時は「土地の確認」という観点でしか見ていなかったため、ある意味今更ではありますが、気付きが得られました。

 

我が家の土地の隣地境界は、正面の接道を除いて3辺がすべてブロック塀で囲われています。

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隣地境界はこのようにお隣さん側にもブロック塀が立っており、その外側から数センチのところが境界となっています。

このブロック塀と隣地境界との間のすき間、ブロック塀自体の厚みで既に10cm以上あります。

 

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ここで重要なのが上記の地縄確認記録書で書かれている建物と隣地境界とのスペースです。例えば上記のようにBのところには「900」と書かれています。つまり90cmが隣地境界とのスペースとなります。

ここで分かったことは、既にこのBの側の有効なスペースは80cm以下であることが分かりました。

 

次に地縄について正確に把握する必要があります。

この地縄張りで張られたテープは、基礎の中心を表しています。基礎は基本的に建物を全体的に支える形で設置されます。その基礎の上に建物が乗るため、その断面は下記のようになっています。

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とても興味深いパネルですよね。

ヘーベルハウスの基礎や建物の構造は、基本的にこの様になっているようです(我が家はFREXという重量鉄骨造の商品で建てるため、軽量鉄骨の商品の場合は多少異なる可能性があります)

いかがでしょうか?ここで注目する必要があるのが、左上側に書かれた、壁ヘーベル(外壁)から基礎中心部までの長さ16.5cmです。

 

つまり地縄で張られたところから外側に16.5cmのところに実際の外壁があります。

そうなると、隣地境界との間の有効寸法は更に16.5cm減ることになり、既に隣地境界側が10cmほど減っているため、合計26.5cmほど減って、90cmあると思っていたスペースは60cmほどしかないことが分かります。

 

建物の両脇には一般的にエアコンの室外機を設置することが多いかと思います。

室外機の設置をする際の脚部分などは、奥行き40cmほどのものが多いようですので、室外機が設置されている部分の有効寸法は、なんと20cmほどしかないことが分かりました。

今回、我が家は特に建物の外周については、何か他に設置する予定は無かったので良いのですが、一時期、建物の脇に自転車を置いておくことなども検討していたため、そのような計画を自分たちだけで考えていた場合は、この時点で計画が破綻していたことになります。

 

建物の設置面の高さ

続いて建物を設置する面の高さの確認です。

基本的に多くの場合接道近くにあるマンホールを基点として、その高さからどのくらいの高さに建物を設置するかを設計しています。

我が家の場合、建物の接地面の高さは25cmの高さで設置するとのことでした。

 

なぜわざわざ建物を25cm高いところに建てるのでしょうか?

現在の土地の高さは、接道とほぼ同じ高さにあります。とすると、25cm分高くするために盛土のようなことをしなければならないはずです。

これは、雨水等の対策ということでした。

建物が接道と同じ高さだったり少し低い位置にあったりすると、大雨などにより道路に降り注いだ雨水が、自分の土地に向かって流れ込んできてしまう恐れがあります。

また、自分の土地に降り注いだ雨水なども同様で、高低差がなければ、雨水が庭に溜まり大きな水たまりのようになりやすくなるということです。

そこで、建物接地面を25cmほど高くすることで、庭部分に3,4%ほどの傾斜をつけ、自分の土地に降り注いだ雨水を接道に向かって流れるようにしているようです。

 

そのため、この高さがあまり低すぎると雨水が溜まりやすくなりますし、逆に高すぎると庭部分の傾斜がキツくなりすぎるということで、一般的にこのくらいの広さの庭であれば25cm程度の高さとすることが多いようです。

 

ちなみに、上記の断面図から分かる通り、接地面から家の中の床までの高さは50.5cmあるため、ここに25cm高く建物が設置されるわけですから、接道に対して約75cm高いところが床の高さとなります。

 

地縄確認での変更

さて、ここに来て私はすごく大きな疑問を持ちました。

上記のように、我が家の地縄確認ではこれまでに見てきていた図面を基に確認が行われているものの、正直始めて認識したことが多くありました。

幸いにも我が家では、これによる変更を行う必要があるものはないと判断しましたが、変更がないことを確認する地縄確認ということは、逆を言えばこの時点で変更が出ることもあり得るはずです。

もう着工を目前に控えたこの時点で、認識に相違があったとして変更を依頼することは出来るのでしょうか?

実は、余程のことがない限りこの時点での変更は難しいようです。

例えば今回のところで、隣地境界とのスペースが狭すぎるとして、建物を左右に少しずらすだけという感覚ですが、周りに何もない土地であれば問題ないかもしれませんが、一般的には隣地に建物があったりするため、採光が変わってしまいます。

そうすると、場合によっては窓の数を増やす必要が出たり、窓の大きさや位置を変更する必要も出てきます。

また、当然建築確認申請も出し直しとなるため、些細な変更であっても数日の遅れがでることになります。

 

このような事にならないためにも、間取りプランを検討していく上で、予めこれらの有効寸法について把握しておくことが必要と感じました。

 

この時点で変更したいと考えても難しく、いよいよこれから着工というところで、建てる前からマイホームに対して不満を抱えてしまっては元も子もありません。

そこで、何か対策はないかと調べていたら、最近ではパース等を3Dで確認することができるソフトも充実しているのですが、作成した図面をGoogle Earth上に配置して、ARでイメージを確認することまで出来るようです。すごいですね。

 

これからマイホーム建てようと言う方は、決して安い買い物ではないため、後悔しないようにするためにも、このようなソフトを使って確認していくと良いかもしれません。