ヘーベルハウスは60年間無料点検

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けーいちです。 今回はヘーベルハウス(旭化成ホームズ)で家を建てた後のアフターサービスと保証内容について紹介します。

このヘーベルハウスの保証内容についての紹介されている記事は、他のサイトでもよく見るのですが、少なくとも現在契約される方に提供される契約内容とは異なっている情報が多く見受けられます。

そこで、ヘーベルハウスで2021年4月末に請負契約を締結した私が、実際の契約内容に則って、アフターサービスの内容と保証内容を紹介したいと思います。

 

こんな人にオススメ
  • ハウスメーカー選びをされている方
  • ヘーベルハウスの保証内容や、引き渡し後に費用がどこでかかるかを知りたい方
  • ヘーベルハウスの無償点検期間など、サイトによって書かれていることがマチマチで何が本当か分からないと感じている方

 

 

ヘーベルハウスの60年間ロングライフサポート

ヘーベルハウスは「All for LONGLIFE」を謳っているハウスメーカーであり、基礎や躯体、外壁や塗装など家を構成する大部分について、長期間の耐用年数を掲げており、購入後長期に渡って安心して住み続けることができる家を提供しています。

そのため、長期間のアフターサービスも提供しており、ヘーベルハウスのサイトを見ていただくと分かる通り、現在契約をされた場合、初期保証として30年(構造耐力上主要な部分、雨水の侵入を防止する部分)が提供されていて、最長で60年間の保証を受けることが出来ます。

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(出典:ヘーベルハウスサイトより)

 

他のサイトで間違って記載されていることが多い部分が、無料点検となる期間です。

上記の画像で明示されている通り、点検については「60年間点検無料」となっております。

実際に「旭化成建築工事請負契約書」の「保証内容」の記載の中でも、「当社の定期点検(無償)は、初回点検のほか、引き渡し1年目、2年目、5年目、以下5年毎60年目まで行います。」と記載されており、60年間無償で点検できることが明記されています。

他のサイトでは、30年間無償点検後、5年毎の有償点検と記載がされているサイトが多いのですが、恐らくこのロングライフプログラム自体が、2017年10月以降の契約者を対象としていることなどから、以前の契約条件をまとめたサイトなどの情報を基にまとめられている方が多いものと思われます。

 

この60年間点検無料は、最近だと大手ハウスメーカーでは何社か提供しているところがあるようですが、上記で指摘したような他のサイトの二の舞になりそうなので、私からはヘーベルハウスのことだけに言及させていただきたいと思います。

保証内容

上記で主要な保証については触れましたが、もう少し具体的に紹介したいと思います。

 

構造耐力上主要な部分

この項目としては、基礎、柱、梁、耐力壁、小屋組、外壁パネル、床パネル、屋根パネルが含まれます。

保証の対象となる現象例としては、ひび割れ、欠損の著しいもの、破断、変形、たわみの著しいものなどが対象となります。 

これらの部分については、初期保証として引渡し日より30年間保証され、対象となる現象が期間内に現れた場合は、無償にて補修または取替をしてもらえます。

但し、条件として無償の定期点検を受けることが条件となります。

また、引き渡し後30年経過時のヘーベルハウスによる30年点検を受け、ヘーベルハウスがメンテナンス工事(有償)を要すると判断した項目について、ヘーベルハウスの指定する内容のメンテナンス工事(有償)を完了した場合、更に10年間の保証を延長することができ、以後10年毎に最長引渡し日より60年間の保証を受けることが可能となります。

雨水の侵入を防止する部分

こちらは、屋根、外壁、屋根または外壁開口部に設ける戸、枠その他建具、屋根・外壁内部・屋内にある雨水の排水管を対象としたものです。

保証の対象となる現象例としては、屋内への雨漏り、雨漏りによる室内部材の汚損、仕上げ材のはがれの著しいものなどが対象となります。

こちらについても、上記の構造耐力上主要な部分の保証と同様で30年間の初期保証が受けられる上、同様の条件で最長60年間保証を受けられます。

構造耐力上主要な部分以外の下地及び仕上

外壁塗装の仕上材

保証の対象となる現象例としては、ひび割れ、欠損、はがれ、浮きの著しいものなどが対象となります。

この保証期間は引渡し日より5年間となります。

基礎の仕上材、床の下地材及び仕上材、屋根の屋根茸材、内壁の下地材及び仕上材、天井の下地材および仕上材、ドア・窓等の内部及び外部建具、塗装の仕上面、浴室等の水回り部分、結露

保証の対象となる現象例としては、主にひび割れ、欠損、はがれ、浮きの著しいもの、たわみの著しいもの、取り付け不良、水漏れなどが対象となります。

この保証期間は引渡し日より2年間となります。

外部部材・内部造作・外部付帯設備

こちらは、外部部材として樋・金物・屋外階段等、内部造作として造り付け戸棚・収納家具・カーテンレール等、外部付帯設備としてポーチ・テラス・犬走り・内外土間等の下地材及び仕上材などが対象となります。

保証の対象となる現象例としては、主に材質の変質、変形、割れ、はがれ、反り、ゆるみの著しいものなどが対象となります。

この保証期間は引渡し日より2年間となります。

付帯設備

こちらは、給水、給湯、排水設備、キッチン、サニタリー設備、電気、情報設備、ガス設備、灯油設備、換気設備などが対象となります。

保証の対象となる現象例としては、漏水、排水不良、取り付け不良、作動不良、破損、漏電、腐食、その他製造メーカーの定めによるものなどが対象となります。

こちらの保証は、キッチンセット、ユニットバス、浴室暖房乾燥機、洗面化粧台、トイレ、給湯器、床暖房システム、エアコン、太陽光発電システム、照明器具、テレビアンテナ、電動シャッター、インターホンシステム、分電盤、火災警報器については10年間、その他は2年間の保証となります。

外構

外構は門扉、塀、フェンス、カーポート、アプローチ、植栽等が対象となります。

保証の対象となる現象例としては、作動不良、仕上げ材の亀裂、枯損などとなります。

保証期間は、植栽等は1年間で、門扉や塀、フェンス、カーポート、アプローチなどは2年間となります。

費用が発生するタイミング

費用の発生するタイミングは、大きく3種類に分かれます。

30年点検時集中メンテナンス

ヘーベルハウスは、他のハウスメーカーとは異なり、30年経過するまではメンテナンスフリーとなり、30年経過時の集中メンテナンスにより、ヘーベルハウスの必要と認めるメンテナンスを行うことが求められます。(以降の保証を受ける場合は必須)

この30年間は特に大きな費用が発生しなかった分、30年目のメンテナンスでは大規模な補修作業が発生する想定です。

屋根の防水処置は重ね塗りを行い、外壁塗装は全面的に塗り替えを、外壁シーリングは交換し、ベランダの手摺等は補修を行うなどをします。

この部分について、以前は予めおおよその費用として400万円掛かると記載がされていたようですが、私が持っているカタログやサイト上からはこれらの表記がなくなっていますので、400万円前後となるのか、それよりも高いのか安いのかなどは分かりません。

ただ、契約前の商談時に担当さんとこのあたりを話していた際には、当然建物ごとに異なるけども数百万円規模の補修は必要という話がありました。

 

私の実父は一般建築塗装をやっているのですが、通常の戸建住宅の場合、防水等を考慮すると、10年から15年で1回程度は外壁塗装の塗替えを行うべきとしていて、大きさにもよりますが、1回の全体の塗替えあたり100万以上は掛かります。

そのため、仮に400万円で塗装以外も含めて対応することを想定するとしたら、安くはないですが、決して高くもない必要な費用が30年後にまとめて発生するといった形になります。

40年、50年時メンテナンス

保証を延長し30年以降の10年ごとの保証を受けた場合、5年毎に点検を継続して受け続け、10年単位で保証の延長となりますので、場合によっては10年保証が切れた40年目と50年目においては必要な補修を行った上で延長となるかと思います。

保証期間満了後の補修等 

構造耐力上主要な部分、雨水の侵入を防止する部分については、最長60年の保証を受けられますが、60年以降の補修や、最長60年保証の対象以外の部分については、それぞれの保証期間満了後は、適宜必要に応じて補修を行うことになります。

この点については、どのハウスメーカーでも同様とおもうので、それなりに備えておく必要がありますね。

建築中の保証

近年の異常気象により大雨などによる被害が増えていたり、地震なども以前に比べると大規模なものが増えている気がしています。

上記で説明してきた保証は、全て「引渡し日からの保証期間」となります。

では、建築中に火災で燃えてしまったり、地震で倒壊してしまった、はたまた大雨により床上浸水に遭ってしまったなど、災害に遭った場合はどうなるのでしょうか。

 

こちらについても契約書上での確認と、担当さんに確認をとりました。

答えとしては、協議事項となるようです。

というのも、これらの災害の規模によっては、同地域内で建築中の多数の物件に影響している可能性もあり、それら全てに対して一律で一定の保証をすることを契約事項とすることは、どのハウスメーカーでもリスクでしかないため、保証しにくいでしょう。

但し、ヘーベルハウスでは躯体を作る際には、工場出荷時から制振装置はついた状態で運ばれ現場で躯体として組み上がりますので、躯体が組み上がった時点で既に制振装置が動く状態になっています。そのため、これまでの事例として大規模地震の際に建築中に倒壊したという例はないそうです。

また建築中の火災については、10年ほど前から建築時の損害保険として火災保険に入ることを旭化成側はやめたそうです。というのも、火災保険に入り支払うものに対し、実際に火災発生する確率が低く費用負担が大きいということから、火災保険に入っていないそうで、この時から原則としての方針としては、建築中に火災に遭った場合は全額旭化成ホームズ側が負担することを想定しているそうです。(契約書上はそうなっていないので、あくまでも状況判断となります)

まとめ

ヘーベルハウスのアフターサービスと保証内容について、ご紹介してきました。

私はこの保証内容やアフターサービスにとても魅力を感じて、ヘーベルハウスを選んだ理由の1つとなっています。

このような保証を提供できている事自体が、旭化成グループの研究の成果が発揮されてきている証であり、その研究の成果によって、以前までは30年間しか出来なかったものも、60年間無料点検とすることなど出来ているのだと思います。

 

ヘーベルハウスのアフターサービスや保証内容に魅力を感じた方は、是非一度下記より間取りプランや見積りを作ってもらってはいかがでしょうか?